GBR 法/骨誘導再生法 について(Guided Bone Regeneration)

虫歯や外傷などで歯を失ってしまった時に、自分の歯に負担をかけたり、削ったりすることなく新しい歯を手に入れることができるインプラント治療。
噛みづらさや見た目などで悩んできた患者さんにとっては、是非とも実施したい治療法だと思います。
インプラント治療は、骨の厚みや幅が足りない場合は適用できませんが、骨造成をすることで可能となります。 
今回はその中の「GBR法(骨誘導再生法:ガイデット・ボーン・リジェネレーション)」をご紹介します。

 

 

【インプラントにおける骨造成とは?】

痩せてしまった骨を、インプラントに適した状態の骨の形(幅や厚み)に整えていく手術のことを、骨造成といいます。
骨造成を行うことで、十分な骨がない場合にでもインプラント治療が可能になります。

 

【GBR法】

GBR法とは、「Guided Bone Regeneration」の略で、日本語では骨誘導再生療法とも呼ばれています。
虫歯や外傷で歯が抜けてしまったり、歯周病などの原因で歯槽骨が痩せてしまい、インプラントを埋入するために必要な骨幅や高さが足りない場合に採用される治療法です。
歯肉を剥離して骨を造りたい場所に骨補填材または粉砕した自家骨を入れて骨の再生を促します
GBR法には、サイナスリフト法と同じように、GBR法とインプラント埋入を同時に行う場合と、GBR法で骨がしっかりと再生されてからインプラント埋入をする方法があります。
基本的に、造骨量があまり多くない場合に、同時にインプラント埋入をする方法が採用されます。

 

【GBR法の歴史】

1988年にC.Dahlin(スェーデン)により考案された術式が発表された。
1990~2000年代にかけM.Simion(イタリア)をはじめとし臨床データの蓄積、技術の開発が行われ、2010年以降はI.Urban(ハンガリー)、B.Le(アメリカ)、K.Horiuchi(日本)らにより新たな材料やコンセプトに基づく術式を用いてさらなる技術革新が行われている。

 

【GBR法の術式】

骨の幅が細かったり高さが低くなっていると、インプラントが骨の中に収まりきらず骨からはみ出して歯肉から露出してしまう場合がありますが、
そうなると見た目が悪いだけでなく、骨としっかり結合するべき部分が露出しているため、 強度に不安があったり、衛生面も良くない影響を及ぼしてしまいます。

そのためにGBRを行い骨を増やしインプラント周囲が骨の壁で覆われることにより、仕上がりが自然な見た目で清掃性が高い環境を作ることで長期にわたり快適に使うことができるようになります。
GBRでは下記の4つの原則を守り、骨補填材、保護膜(メンブレン)、固定用ピン、テンティングスクリューを使用して、骨の再生を促します。

    ①手術部位の傷が開かないこと
    ②手術部位に必要な血流の供給があること
    ③手術部位に骨の新生が起こるための必要な空間が維持されていること
    ④手術部位が動かないように安定性を保つこと

    ⒈術前では状態の診断使用する材料の選択
    ⒉術中には
    ・減張切開(骨補填剤を入れ内部のボリュームが増した手術部位を縫う際に傷口に強い力がかからず縫えるように歯肉内面行う処置)
    ・ピンの固定
    ・テンティングスクリューの設置位置

    ⒊術後には適切な抗菌薬とその投与期間による感染予防、もし万が一感染を起こした際にはいつ、どのタイミングで、どのようなリカバリー処置を行うか等と経験と非常に繊細な技術が必要とされる手術です。

《使用する器具》

・骨補填剤(顆粒状)

・保護膜(メンブレン)

・固定用ピン

・テンティングスクリュー


【GBR法の長所】

1.骨の高さと幅を同時に増やせる
2.骨補填材を使うことで、従来の自家骨移植より術後の身体への負担を少なくできる
3.術後の合併症に対し、従来の自家骨移植と比べ比較的対応がしやすい

    【GBR法の短所と短所に対する対応策①】

    短所1

      手術後に腫れが出る。

    短所1に対する改善策

      手術後のスケジュールを考え手術日を決める

    【GBR法の短所と短所に対する対応策②】

    短所2

      増やせる骨に限界がある(高さ、幅ともに最大10mm未満)

    短所2に対する改善策

      ①10mm以上の骨欠損がある場合には複数回手術を行い骨を増やす
      ②別の術式(サンドイッチ法・歯槽骨延長術)を用いる

    【GBR法の短所と短所に対する対応策③】

    短所3

      術後感染が起きた際に対応が遅れると骨に加え歯肉まで失い元の状態より悪くなることがある

    短所3に対する改善策

      ①術後感染が起きづらい材料・術式の選択
      ②感染兆候が見られた場合の早期の適切な対応
      ③骨に加え歯肉を失った際のリカバリーの手術(サンドイッチ法・歯槽骨延長術)ができる医療機関で治療を受ける。


【GBR法の手順】

GBR法は、以下のような二種類の手順で進められます。

    ①骨造成とインプラント埋入手術を同時に行う

    ②骨造成とインプラント埋入手術を別のタイミングで行う場合



<①骨造成とインプラント埋入を同時に行う場合>


①骨造成と埋入
歯が抜けてから時間が経つと、歯の埋まっていた顎の骨が痩せてしまいます。更に歯根に病巣があった場合は骨の高さも失いますので、
GBR法とインプラント埋入を同時に行う場合は、骨造成のタイミングで通常のインプラント手術のように、インプラントを歯槽骨に埋入します。



②骨が十分でない状態でインプラントを埋入したら、インプラントを支柱にし、インプラントが露出している部分を覆うように、しっかりと骨補填材を置きます。



③歯肉などの軟らかい線維性の組織細胞の混入を防ぐために、保護膜(メンブレン)を被せます。保護膜(メンブレン)を固定するために、ピンを使用する場合もあります。



④剥離した歯肉を戻して縫合し、3〜6ヶ月程度骨が再生するのを待ちます。
※この間、強い力や刺激を与えないよう気をつけ、患部の安静を保つ必要があります。



⑤骨が再生したら、最後に人工歯を装着します。


<②骨造成とインプラント埋入手術を別のタイミングで行う場合>

    ①歯肉を剥離します。
    ②骨を再生させるための場所を決め、保護膜(メンブレン)で空間を造ります。
    ③造った空間に、骨補填材を注入します。
    ④保護膜(メンブレン)を歯肉で覆って縫合し、骨が再生するのを4~9ヶ月待ちます。
    ※この間、強い力や刺激を与えないよう気をつけ、患部の安静を保つ必要があります。
    ⑤骨が再生したら、インプラントを埋入します。
    ⑥最後に人工歯を装着します。

吸収性の保護膜(メンブレン)は歯肉の血行を阻害しないため、傷口の治りが早くなり、患者さんへの負担が少ないことがメリットです。
そのため基本的には吸収性の保護膜(メンブレン)を用いますが、骨の高さを増やす量が多い場合には非吸収性の保護膜(メンブレン)を用いることがあります。
その場合は骨が硬く再生されたことが確認された段階で非吸収性の保護膜(メンブレン)は取り除く必要があります。

 

 

【最後に】


GBR法を行うことで、適切な位置にインプラントを埋入することができるようになるため、治療後の安定性(見た目の良さや使いやすさ)が高まり、また食後のブラッシングがしやすくなります。
骨造成にはいくつかの術式があり、それぞれ医師の技術と経験が必要な難しい手術ではありますが、
正しい診断をしてもらい、適切な手法を用いることで、安心して行うことができるでしょう。
信頼できる医師を見つけて、治療方法についてよく相談し、納得のいくインプラント治療を行ってくださいね。

 

神奈川県横浜市にある「長津田南口デンタルクリニック」では、患者さまの抱えるご不安やお悩みに真摯に向き合い、治療後のサポートも20年の保証を付けて行わせていただいております。

骨造成の術式も、他に「サンドイッチ法」「仮骨延長術(かこつえんちょうじゅつ)」など、患者様の状況に合わせた方法が可能でです。
中でも仮骨延長術(かこつえんちょうじゅつ)と言う術式は日本では出来る歯科医院はまだ数える程度で当院の強みの一つです。

インプラント治療についてのお悩みは、まずは無料のカウンセリングのご予約から承っております。
インプラント治療を受ける際は治療方法やインプラント体の特徴をご理解いただき、患者様ご自身で納得のいく選択が可能となるようサポート致します。

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