インプラント治療ができない!?治療に不適応な疾患とは?

インプラント治療は、うまくいくとその後の食生活などが大きく改善する素晴らしい治療法です。
しかし残念ながら、稀にインプラント治療に不適応な場合があります。インプラント治療前には医療面接を始め、
口腔内検査、X線・CT撮影、血液検査や尿検査などを行いますが、その際に治療ができないことが判明することもあるのです。
どういった疾患の場合、インプラント治療に不適応なのかご紹介しましょう。


【絶対的禁忌症(インプラント治療不適応な疾患)】

改善することが難しく、インプラント治療できないケースの疾患にかかっていることを絶対的禁忌症と言います。
まずは、この絶対的禁忌症からみていきましょう。


・免疫不全
免疫不全とは、マクロファージ、T細胞、B細胞などの免疫を司るいずれかの機能が働いていなかったり、機能が低下している状態をいいます。
免疫不全の方はインプラント体が骨と結合できないという不具合が起こる可能性が高いです。免疫疾患であるリウマチ、天疱瘡、膠原病などにかかっている方が服用しているステロイド薬が影響しており、リスクが高いと言われています。


・1型糖尿病
糖尿病の方は免疫力の低下により傷が治りにくく、歯周病や感染症へのリスクが高いだけではなく、骨の治癒やインプラント体と骨との結合に影響を及ぼしリスクが高いとされています。インプラント周囲炎も起こしやすくなります。


・血液疾患
白血病や血友病などの血液疾患がある方は、出血を伴うインプラント手術は禁忌とされています。


・心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中を起こしてから6ヶ月以内
心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中を起こしてから6ヶ月以内は、インプラント治療は基本的に行いません。6ヶ月以上経過していても、服用している薬によって注意が必要な場合があります。


・チタンアレルギー
チタン製のインプラント体を使用する場合、金属アレルギーを引き起こす可能性ありますので治療ができません。ジルコニア製のインプラント体を使用すれば治療は可能ですが、チタン製と比べると料金は高くなります。


・放射線治療を受けている
放射線治療などを受けている方は、外科処置は禁忌です。特に顎骨に放射線を受けている場合は、インプラント治療により顎骨骨髄炎を起こす可能性があり危険です。
また、放射線治療後には唾液の分泌量が少なくなってしまうことがよくあります。唾液の分泌が少なくなることにより、虫歯や歯周病がおこりやすくなってしまうことから口腔内の健康管理が難しいため、インプラント治療がより難しいと言えます。



病気ではありませんが、以下の場合インプラント治療は行いません。

・未成年
成長段階にある未成年は、顎の骨が未発達です。その段階でインプラント治療をしても、顎の骨が成長して歯が動いてしまうため、健康な歯にインプラントが当たって悪い影響を及ぼす可能性があります。
歯科医院によって治療可能な最低年齢の設定は異なりますが、18歳が一つの基準となるでしょう。


・ 妊娠中
インプラント治療前にはレントゲン撮影をしなければならず、外科手術では麻酔を使用し、出血も伴います。また、手術の後に抗生物質や痛み止めの薬などを服用する可能性もあることから、妊娠中にインプラント治療は行えません。


【相対的禁忌症(インプラント治療不適応疾患だがコントロールされていれば可能)】

続いては、相対的禁忌症です。
インプラント治療不適応とされる全身疾患に罹患している場合でも、専門医によって適切にコントロールされていて、手術に対するリスクが少ないと判断されればインプラント治療が可能になる疾患を相対的禁忌症と言います。



・ 2型糖尿病
糖尿病の中でも2型糖尿病であれば、血糖値のコントロールが可能であり、手術に対するリスクが少ないと判断されれば、インプラント治療が受けられるケースもあります。もちろん、インプラント治療後も糖尿病が継続してコントロールされている必要があります。


・ 顎の骨の厚みが足りない
インプラント治療には、一定の骨の厚みが必要です。レントゲン・CTの結果によりこの厚みが足りないと診断された場合、インプラントを埋め込むために、他の部位の骨を移植する方法や骨再生治療を先に行います。こうして十分な骨の厚みを確保できれば、インプラント治療が可能です。


・ 骨粗鬆症

骨粗鬆症なると歯槽骨ももろくなってしまうため、手術が難しくなります。そのため、インプラント治療を行うにはあらかじめ他の部分の骨を移植したり、人工の骨組織を入れたり、骨を増えるのを待つ必要があります。
ただし、骨粗鬆症の薬(Ex.ビスホスホネート系薬剤)を服用されている方はインプラント治療を行えません。


・ 高血圧症
血圧を抑える薬を使用していると、血が止まらなくなってしまう可能性もあります。また、手術に対する不安や緊張は血圧上昇に繋がります。インプラント治療を行うには、薬のコントロールをしたり、静脈内鎮静法を併用し、安定した血圧を保ちストレスを減らす血圧管理が必要となります。


・ 重度の歯周病
重度の歯周病にかかっていると、インプラント周囲炎という合併症を引き起こし、せっかくいれたインプラントが抜け落ちてしまう可能性があります。そのため、インプラント治療を行う前に先に必ず歯周病の治療を行います


・ 喫煙者
喫煙は血流が悪くなり、傷が治りにくくなる可能性があります。骨との結合にも影響が出るため、禁煙しなければなりません。


・ 歯ぎしり、食いしばり
歯ぎしりや食いしばりをした際、強い力が加わってインプラントが抜け落ちてしまう可能性があります。マウスピースを用いて治療したり、生活習慣の改善をしたりする必要があります。



【最後に】

服用している薬や既往歴などは、もれなく正しく主治医に伝えましょう。
しっかりと事前の検査を受け、問題があればコントロールし、安心してインプラント治療を行ってください。



神奈川県横浜市の長津田南口デンタルクリニックでは、インプラント治療を専門的に扱っております。
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